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どうりで北京市内に雨が降らないよう周辺にヨウ化銀を撒いたりして必死だった訳だ。CGだと言われればパースの具合とか煙の少なさとかに不自然さが感じられるけど、開会式をリアルタイムで観ていた時は「飛行機の高度が低くて危ないんじゃない?」といった程度で、合成だとは気づかなかった。「Massive使うより10万人エキストラを集めちゃう国だし」といった先入観があったからかも(笑)
PAGE 2004の3Dコンソーシアム会場で名刺交換したオー・エイ・エス(株)の企画開発部の方から電話があり、会場で見せてもらった「MarioGear」を会社でデモしていただける事になった。この件には社長も強い興味を持っていたので、ありがたい申し出だ。
「MarioGear(マリオギア)」は30cmくらいの組み立て型人形を使ったモーション・キャプチャシステムで、生身の人間にセンサーをつけてキャプチャするシステムに比べて色々なメリットがある。
- 省スペース。机の上でもキャプチャが出来る。体育館や大型倉庫や天井の高いスタジオは要らない。
- 省PCパワー。ごく普通のWindows PCでキャプチャできる。展示会場ではNote PCで動いていた。SGIのOnyxは必要ない。
- 省ヒューマンリソース。人形の動きをコマ送りしていくキャプチャ方法なら、クレイメーションと同じで、一人でも出来る。
- リアルタイム性。関節をフリーな状態にして、人形劇の操り人形のように扱えば、リアルタイムキャプチャも可能。
- ビデオ映像をテンプレートに出来る。実際の人間の動きをビデオ撮影し、3D空間内に配置できるので、それに合わせた動きをトレースするのが容易。
- 64ch同時キャプチャ。人間型のモデルではデフォルトで42ch使用するが、まだ余裕があるので、尻尾をつけたり、脚を増やしたりが可能。
- 後加工を手馴れた環境で行うため、あたりまえに「BVH出力」が出来る。
PAGEの会場でもNHKプレマップのナビゲーター、ひょっこりひょうたん島の「ドン・ガバチョ」を収録している現場の写真を見せてもらっていた。人形使い二人が分担してリアルタイムに手足を動かし、取り込まれたデータにサーフェスが貼られて、レンダリングされて、キー信号と共に合成用スイッチャーに送り出されていく。フェイシャルアニメーションは別のシステムが担当していて、PS2のコントローラで顔の表情を切り替えている。こんな事がSGI製品を使わなくても可能になるとはなあ(昔を懐かしむ遠い目)。
人形すら使わないビデオベースの「PV STUDIO 3D」などというのも出てきたし、モーション・キャプチャも個人の手の届くところに入りつつあるようだ。
Macテクノロジー研究所で紹介されていたSynthetik Softwareの「STUDIO ARTIST 3.0」のデモ版をダウンロードして遊んでみる。このソフトは3年位前のv1.0の時も、v1.5の時もデモを試したけど結局購入しなかった。2.0は使ってみた記憶が無い。
チュートリアルムービーをしばらく見てから使い始めたのだが、かなり思い通りのブラシコントロールが出来る感じ。v1.0のときはどうにもコントロールできなかった記憶があるのだが、これならツールに使われずに、ツールを使えるような気がする。
この手のオートジェネレート系のツールだとクリエーターのセンスが必要ないと誤解される場合があるが、そんな事は全然なくて、センスの有る無しは作品にしっかり反映される。なので、私のサンプルは載せない。でも購入してみたいのは確かだ。$379ってのは微妙な値段だなあ。
(2004.1.16追記)
Macテクノロジー研究所に「グラフィックシンセサイザ「StudioArtist 3.0」速報!!」というレビューが載りました。
「究極のグラフィックソフト「STUDIO ARTIST 2.0」」も参考に。
Alias社主催の3DCGのイベント「3December」から帰ってきたところ。寝不足で身体がつらくて、行こうかどうしようか迷っていたのだが、"Lord of the Rings"での特殊効果で世界的に評価されたWETA DIGITALのプレゼンなんて滅多に見られないと思い、りんかい線で有明まで出かけたのだが、これが正解。参加してよかった。
Aliasや販社のプレゼンには興味が無かったが、イベントのトリを勤めるWETAのプレゼンの少し前に入場して席を確保しておいた。始まってみるとリミットの600人どころか立ち見まで出ている始末。やはりこの業界の新たなスター集団だけあってみんな注目してるんだね。DVDを使用したプレゼンで、映像を見ながらWETAのスタッフが英語で解説し、Alias社の日本人スタッフが翻訳するスタイルで進められた。
テーマは大きく三つ。もちろんどれもが「ロード・オブ・ザ・リング」の制作に関するものだ。
1. ゴラム(スメアゴル)の技術(モーションキャプチャー、フェイシャルアニメーションなど)
2. エントの技術(ナーブス、パーティクルなど)
3. マッシブによる群集操作(A.I.、ダイナミクス、シミュレーションなど)
一つ一つの話題はCG系雑誌などで紹介されているので、それほど大きな驚きは無いのだが、それよりなりより「WETAのクリエーターたちの遊び心」に感銘を受けた。最終的な映像を作り出すまでには想像を絶する試行錯誤があると思われるのに、ここのクリエーターたちは本当に楽しそうに仕事をしている。仕事を、作品を愛しているのがひしひしと伝わってきて、見ているこちらまで嬉しくなってしまった。自分の周りの仲間たちともこんな風に仕事をしてみたいものだ、と痛切に感じながら、月のきれいな有明をりんかい線の駅まで歩いたのでありました。なんか昨日のエントリーと最後が同じだな。
エイリアスシステムズから「3December 2003 Tokyo」の開催お知らせメールがやってきたので早速申し込む。もうそんな季節かあ。ロード・オブ・サ・リングで一躍有名になったWETA DEGITALのテクニカルディレクターから最新のパーティクルシステムの話しが聞ける有料セッションを申し込もうかと思ったが、2時間で15,000円と高価なのは仕方がないとしても時間が合わない。残念ながら夕方からの無料セッションだけ申し込む。受講者がもらえる非売品の特製Mayaフリースが欲しかったんだが。
ところで新社名、「エイリアスシステムズ」って違和感ないですか?「アビッドテクノロジー」に改名したアビッドもそうなんだけど、なんか馴染まない。システムズなんてつけるとクリエーターが逃げていくような気がするのは私だけ?多分インターネットでのSEO(検索エンジン最適化)の効果も見込んでの事とは思うが。
カンブリア紀のスター「アノマロカリス」のしなやかさ!
「ディイクトドン」のこのポーズは反則だろ